DTMとは何?DTMを始めたい初心者に向けて必要な機材やソフト、パソコンのスペック(動作環境)などを解説
DTMとは一体何なの?これからDTMを始めたいんだけど。そういった初心者の方に向けて、DTMについてと必要な機材やパソコンのスペックなどを解説します。以前と比べて格段に始めやすくなったDTMです。この機会にあなたも始めてみては?
目次
DTMとは
DTMとは、Desktop Musicの略で、パソコンを利用して楽曲制作を行うことです。
DTMが普及する前は、MTR(マルチトラックレコーダー)と呼ばれる機材を使って、楽曲を録音していました。
それがパソコンの普及と性能アップ、加えてデジタル機器の価格も格段に安くなったので、今ではアマチュアの音楽制作でもDTMは一般化してきています。
MTRと異なりDTMはパソコンで作業するため、制作したものはすべてデータとしてやり取りが容易に行なえます。
同じ音楽制作ソフトを使っている場合などは、データを授受することで、遠く離れて住んでいるもの同士でも、一緒に楽曲制作が行えるというメリットがあります。
以前は、DTMは個人で始めるには恐ろしく高い資金が必要でした。
それが今では、パソコン以外に数万円もあれば、誰しもDTMを始めることが可能です。
DTMに必要な機材
とは言え、DTMはパソコンさえあればできるわけではありません。
一般的にDTMを行うには、次のような機材を揃える必要があります。
- パソコン(ノート型のほうが便利)
- DAWソフト
- ソフトウェア音源
- オーディオインターフェイス
- マイク
- モニタースピーカー
- モニター用ヘッドホン
- MIDIコントローラー
- ギターやベースなどのアナログ楽器
実際はどんなタイプの音楽を作りたいかにより、必要な機材は変わってきますが、一般的なバンドサウンドのようなものであれば、上記のようなものを用意すれば十分です。
初心者が揃えるべきDTM機材
結構揃えるものがいっぱいあるんだなと、DTMを諦めかけている初心者の方、ちょっと待ってください。
すべてを一度に揃えなくても、最低限の機材を揃えればDTMは始めることが可能です。
例えば、ギターの弾き語りといった、歌とギターだけなんていう場合なら、
- パソコン
- DAWソフト
- オーディオインターフェイス
- マイク(+マイクスタンド)
- モニター用ヘッドホン
- ギター
これだけあれば、なんとかなります。
DAWソフトとは、Digital Audio Workstationの略で、DTMを行ううえで、パソコン上に音源を録音したり編集したりするためのソフトのことです。
パソコンとギターは既に持っているとすると、必要なのは
- DAWソフト
- オーディオインターフェイス
- マイク(+マイクスタンド)
- モニター用ヘッドホン
の4つです。
そのうち、DAWソフトは無料のものもあります。
モニター用ヘッドホンは普段使っているイヤホン(ジャックタイプなら)でも、なんとか可能かと思います。
なので、あとはオーディオインターフェイスとマイク(+マイクスタンド)ですね。
オーディオインターフェイスはUSBで接続できるタイプのオーディオインターフェイスを選ぶと良いでしょう。価格は2万円以下で十分な性能のものが手に入ります。
マイクにはダイナミックタイプとコンデンサータイプがあります。
カラオケ屋さんやステージで使われるのは、頑丈なダイナミックマイクですが、レコーディングなどではより繊細な音色を録りたい場合など、ボーカル録音では特にコンデンサーマイクを使われることが多いです。
ただ、コンデンサーマイクはダイナミックマイクに比べ高額なのと、扱いがデリケートという点があげられます。
まずは録音してみたいというのが目的であれば、安価なダイナミック型を購入し、より高度な録音を試みたいと思うようになったらコンデンサーマイクを導入するというのでいいと思います。
コンデンサーマイクでメジャーなのはSHUREのSM58というモデルで、13000円程度で販売されています。もっと安価なコンデンサーマイクもありますので、初めはそちらでも良いでしょう。
これならマイクスタンドやケーブル類を併せても、全部で3万円もあればDTMが始められると思いますよ。
DTMに求められるパソコンのスペック(動作環境)
DTMはパソコンを使って録音していきますので、ある程度のパソコンのスペック(動作環境)が求められます。
また、DTMでは映像編集ほどの高スペックは求められていませんが、OSは64bitのものがインストールされたパソコンを求められます。これがお手持ちのパソコンでDTMを始めるうえでの、唯一のハードルと言えるかもしれませんね。
最低限確保したいDAWソフト動作環境
Macの場合
- MacOS 10.3以降(64ビット)
- intel CORE i3プロセッサー、もしくはAPPLE Silicon(M1チップ)以上
Windowsの場合
- Windows10(64ビット)以降
- intel CORE i3プロセッサー、もしくはAMD A10プロセッサー以上
共通して、
- 4GBのRAM(8GB以上推奨)
- 40GB以上のディスク空き容量
- 解像度:1366×768以上のディスプレイ(HighDPIディスプレイ推奨)
- インターネット環境
こういった動作環境を必要としますので、ご自身のパソコンなどのスペックや環境をチエックしてみてください。
Windows10の32bit版の正規ライセンスを使用して、64bit版にアップグレードする方法もあるようです。64bit版を動かすには、CPUのスペックや実装RAMの容量、システムが64bitをサポートしているかなど、互換性の確認が必要となります。
DTM初心者向けにおすすめのDAWソフト
DAWソフトは初めはフリーのものを使おうと考えた場合、フリーのDAWソフトには大きく2種類あることを覚えておいてください。
- 最初からフリーソフトとして開発されたDAWソフト
- 有料DAWソフトの無料版(デモや体験版)
です。
おすすめは有料DAWソフトの無料版(デモや体験版)です。
言うなれば有料ソフトの機能限定版なので、料金追加でアップグレード化できますし、DAWソフトを乗り換えて、また1から使い方を覚えなくて済むからです。
中でもおすすめなのが「Studio One Prime」です。
>こちらに「Studio One Prime」の入手方法の説明あり
「Studio One Prime」は、PRESONUSという会社が作っている「Studio One」という有料DAWのデモバージョンですが、使用期限が設けられてなくずっと使えます。
有料版との主な違いは外部プラグインの使用ができないということですが、「Studio One Prime」には元から沢山の音源が付属していますので、諸素因者には十分すぎるソフトといえるでしょう。
なんなら、プロでもデモテープくらいはこれで十分かと。
求められるPCスペック(動作環境)も、他のDAWソフトと比べ、低めなのも嬉しい点です。
DTMにおすすめのスピーカーとヘッドフォン
DTMは録音したものを何度も再生して、音を確認しながら進めていく必要があります。なので、音をモニターする作業が欠かせません。
音をモニターするには、一般的にはモニタースピーカーを使います。これはオーディオインターフェイスに接続します。
通常はパワードモニターという、アンプが内蔵されたモニターを使用します。
また、大抵のオーディオインターフェイスにはヘッドフォン端子も付いていますので、そちらを使ってヘッドフォンでモニターすることも可能です。
パワードモニターはペアで2万円程度から販売されています。
モニターヘッドフォンのスタンダードモデルは、SONYのMDR-CD900STという密閉型ヘッドホンです。また同社のMDR-7506というモデルもわりと定番モニタースピーカーとして使われています。
まとめ
DTMは以前と比べると格段に始めやすくなりました。
以前はDAWソフトを買うだけで10万円くらいしましたし、DAWソフトが動くパソコンも高ければ、シンセサイザーも高かった!
それがWindowsならパソコンも安いですし、シンセはソフトウェア音源になってメチャ安ですし、DAWソフトなんて無料でも高機能のものが手に入ります。
なので、以前は資金不足で始められなかったという方も、ぜひこの機会に始めてみてください。
その代わり、始めるハードルは低くなったものの、沼は深いので覚悟のほどを(笑)!